■非常に危険な「交差点」
交通事故件数を道路形状別で見た場合、半数以上を占めている「交差点及び交差点付近の事故」。今回はそこに焦点を当て、事故の一因ともなる様々な「死角」の危険性を中心に取り上げ、安全運転のためのポイントについて考えます。

■ドライブレコーダー映像で見る死角の事例
交差点の通行時においては、多くの死角が存在する。ドライブレコーダーの映像で衝突場面の事例を見ながら、事故の危険性を確認していきます。

①信号機のある交差点を右折する際に起きた「サンキュー事故」
対向車線の安全確認はもちろん、対向車線が渋滞している場合や、右折待ちの対向車がある場合、対向車に隠れて見えないバイクなどを予測し警戒する。そしてより慎重に焦らず、急がず右折することが重要です。

②右折先の横断歩道を車と同じ方向に通行する歩行者と接触した事故
この事例に共通する問題点は、「交差点をショートカット気味に右折」「速度が出ている」点である。右折する時は、予め出来るだけ道路の中央により、交差点の中心のすぐ内側を徐行する。また、対向車線に対する慎重な安全確認のほかに、右折先の横断歩道上やその周辺に対しても、安全確認を行うことが大切です。

③自転車が左折する際、車の左側を走っていた自転車やバイクと接触した事故
交差点の左折時においては、予め左側端に車を寄せること、そして左側後方に対する安全確認は、必ず目視で確認することが基本です。

④信号機のない交差点で自転車と衝突しそうになった事故
油断せず、常に正しい一時停止を実践し、出会い頭の事故を起こすことがないよう、十分注意する。また、一時停止標識の有無に関わらず、見通しの悪い交差点では、交差道路に対する危険の予測と死角を意識した安全確認の徹底が必要です。

⑤見通しの良い交差点で起こった「コリジョンコース現象」による事故
人間の視野の特性や資格などが影響すると言われる「コリジョンコース現象」。対策として、交差点手前から意識的に首を動かして左右を確認する、交差点に近づいたところで減速し、さらに周囲の安全を確認するといった事が大切である。

この他にも交差点には、予想だにしない数多くの危険が潜んでいる。事故を起こさないためには、隠れた危険を積極的に探すと言う姿勢と的確な目の付け所を心得ておく必要があります。

※2022年7月制作

交差点の通行時においては、多くの死角が存在していることを認識する必要があり、その上で「見えないところ」に隠れた危険を積極的に予測し、徹底的な安全確認を行うことが極めて大切です。

右折する時は、予め出来るだけ道路の中央により、交差点の中心のすぐ内側を徐行する。また、対向車線に対する慎重な安全確認のほかに右折先の横断歩道上やその周辺に対しても、安全確認を行うことが大切です。

一時停止標識のある交差点では、常に正しい一時停止を実践し、出会い頭の事故を起こすことが無いよう十分に注意しましょう。出会い頭の事故の多くは、一時停止方法の手抜きが事故の要因の一つと考えられています。

交差点手前から意識的に首を動かして左右を確認する、交差点に近づいたところで減速し、さらに周囲の安全を確認するといったことが大切です。